・病院管理栄養士歴11年
・8,000件以上の栄養指導をこれまでしてきました!
・2人の子育てママ
体重のコントロールは健康を維持する上で大事なことです。
本記事では、現役病院管理栄養士が目標や体重コントロールに対して解説します。
食生活を見直す基礎にもなります。
是非参考にしてみてください。
目標体重は人によって変わる
目標体重は人によって変わります。
そして、目標体重は見直していく必要があります。
現時点のあなたにとって目標とする体重がどこになるのかを見つけていきましょう。
「やせたい」といっても、なぜやせたいかの理由は人それぞれ違うと思います。
「きれいなワンピースを着たいためにやせたい」
「健康になるためにやせたい」
「医師に言われたからやせたい」
理由に合わせて目標体重を決めていきましょう。
ただなんとなく痩せたいでは実現しにくいです。
▸肥満がベースにあり健康を害している場合は、まずは体重の是正が求められる
▸現在の体重や検査値、病気の状態などを把握した上で、その人に合った目標の体重を設定していく
体重の数字はあくまで目安である
今回のテーマが『目標とする体重』にしておいてなんですが、体重の数字だけに捕らわれないでください。
体重は単なる体全体の重さの数字にすぎません。
筋肉がしっかりついている人と、筋肉があまりなく脂肪が多い人では、同じ体重だとしても見た目が全然違います。
太っているか痩せているかを、体重だけでは正確に判断できません。
体重はあくまで1つの目安とお考えください。
▸どんな体型になりたいのか
▸何をしたいのか
▸どうなりたいのか
▸その先を想像することがより大事!
いまの自分の体型を知る
いまの体型を知るためには、『BMI』を利用することがおすすめです。
▸体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数
▸BMI=体重㎏÷(身長m)²
計算式を使って自分のBMIを出し、まずは自分がどこの分類に当てはまるかを確認してみましょう。
18.5未満 | 低体重(痩せ型) |
18.5〜25未満 | 普通体重 |
25〜30未満 | 肥満(1度) |
30〜35未満 | 肥満(2度) |
35〜40未満 | 肥満(3度) |
40以上 | 肥満(4度) |
管理栄養士や医療従事者は、このBMIを目安に目標体重の設定や治療方針を考えることが多いです。
目標とする体重の決め方
BMIを目安に、目標体重に当てはめることが一番分かりやすいです。
▸自分のBMIを把握
▸できれば、BMI18.5~25『普通体重』に入る目標体重を設定
※BMI25以上の人:『普通体重』内に入るBMI25を目指すのがおすすめ
※BMI22以上の人:『適正体重』BMI22を目指すのがおすすめ
▸日本肥満学会では、BMIが22を適正体重(標準体重)としている
▸統計的に最も病気になりにくい体重といわれる
▸適正体重=(身長m)²×22
ただし、BMIは身長と体重のみで構成された体格指数のため注意が必要です。
筋肉は重いので、筋肉質の方はBMIが高く出やすい傾向にあります。
あくまで数字として具体化するための目安と考えてください。
▸目標体重をBMI18.5以下『やせ』にするのはおすすめしない
▸体重が少なければ少ないだけいいと考えるのは危険!
▸細くても健康的に見えず、衰えた印象を抱いてしまう
▸あくまで健康的なスリムを目指そう!
体重を減らすのではなく、筋肉をつけカラダを引き締めるようしましょう。
現体重と目標とする体重があまりにも解離している方は、まずは今の体重から3~4㎏くらい落とすことを目標にしてみてください。
最初から目標体重を設定するのではなく、〇か月で〇キロというように目標体重に少しずつ設定し、小さな目標から取り入れるのもよいです。
毎日体重をはかる
体重計に乗り、日々の体重を確認できることは、手軽に自分を知れる有効な手段です。
▸毎日「同じ時間、同じ服装、同じ体重計」で体重計に乗る
▸体重をグラフ化がおすすめ(体重の変化が確認できる)
例えば「朝起床しお手洗いに行ってすぐ」「夜お風呂に入ったあと」などに測るのがおすすめです。
毎日のルーチンに体重測定を取り入れていきましょう。
体重の増加を見逃さない
体重増加ということは、何か栄養バランスが悪化しているサインです。
明らかに最近体重が増えてきた場合、食べすぎ飲みすぎはないか、食事が偏っていないか見直してみよう!
食べている量や内容が変わらない場合は、運動量が減っている可能性も。
1㎏前後は水分などでも簡単に変わるので、細かい変動に一喜一憂する必要はありません。
体重の推移をみることで、早く気が付くことができ、食生活や生活習慣の見直し・軌道修正がすぐできます。
余談ですが、急激に体重を落としすぎるのも注意です。
頑張りすぎているかもしれません。
▸目安は1か月1-2㎏減量が理想(100㎏近くの体重である場合は3-4㎏減量が理想)
▸少しずつの減量が良い
いきなり体重を落とすと、筋肉も一緒に落ちてしまうため見た目が衰えてみえてしまいます。
リバウンドになりやすいという面からもおすすめしません。
長い目で目標の体重に近づけるようにしましょう。
なぜ体重が増えているのか、原因を探す
体重の増減で、いま摂っているカロリーが消費カロリーよりもオーバーしているかどうか、おおよその判断ができます。
▸食べ過ぎている
▸極端に食事の栄養バランスが悪い
▸動いていない
体重増加や体重過多の原因となる『理由』は数えきれないほどあると思います。
ただし、その原因はとてもシンプルです。
体重コントロールがうまくいってないのであれば、自分がどの原因に当てはまるのか考えてみましょう。
どうしたらいいか、具体的に考えてみる
体重増加の原因が見つかったら、具体的にどこを改善していくかを考えてみましょう。
▸食べ過ぎている → 摂っているカロリーを減らす
▸極端に食事の栄養バランスが悪い → 食事内容を見直す
▸動いていない → 消費するカロリーを増やす
単純ですが今まで食べていた量よりも減らしたり、栄養のバランスを整えたり、今までの運動量よりも増やしたり意識するだけで改善することができます。
カロリー計算までする必要はないです。
大事なことは体重の推移を確認し、原因を軌道修正していくこと!
自分の生活を振り返ることが大事
細かくなくてもいいので、ざっくりと体重・食事量や内容・運動量の記録をつけてみましょう。
なぜ最近体重が増えてきたのか、逆にダイエットが順調にいっているのはなぜか、ざっくりと記録したものをみることで原因が突き止めやすいです。
負担になるようでは続きません。
生活の中で上手に取り入れましょう!
例えば…
食べる前にとりあえずスマホで写真を撮る
簡単に打ち込むだけのアプリを利用する
自分が確認できればいいので、形にこだわる必要はないです。
まとめ:体重はあくまで目安、自分がどうなりたいかも考えよう!
体重ばかり気にする必要はありません。
ただし、健康的になる上で、体重を意識することは有効な手段といえます。
目標の体重はあくまで目安です。
体重の推移把握した上で、トライ&エラーしながら、食事も含めてあなたに合った生活習慣をみつけましょう。
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